跼蹐かが)” の例文
「あら、おばさまがいない、おばさま、何処なのよ、まあ、そんな処に跼蹐かがんでいらっしったら、わかんないじゃないの。」
蜜のあわれ (新字新仮名) / 室生犀星(著)
にちゃにちゃして茜色あかねいろの雲を踏んで立っているような気持のするのに、眼の前一面に実のり倒れた金色の稲田を見渡して跼蹐かがんだ気持は何もかも何処かへ持って行かれました。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)