“茜色”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あかねいろ87.1%
あかね6.5%
せんしよく3.2%
アカネイロ3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
八月下旬の日はもう傾いて、あけてある窓の外には、塀の向うの黒ずんだ松林と、その上に高くかかった、茜色あかねいろの夕雲が見えていた。
地平線上の青磁色が橙色にかわり、次第に茜色あかねを帯びてくる。そして高層雲がある場合には、それがシルエットになって、くっきりと浮んでいる。
黒い月の世界 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
顧れば甲武の山の若紫を焼いて、山肩茜色せんしよくの暗潮一味をく。
霧の不二、月の不二 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)
空は愈々青澄み、クラくなる頃には、藍の様に色濃くなつて行つた。見あげる山の端は、横雲の空のやうに、茜色アカネイロに輝いて居る。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)