“燿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かがや69.2%
かが7.7%
かゞや7.7%
かがよ3.8%
きら3.8%
ひか3.8%
よう3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
景陽宮の深殿しんでんは、ここかがや祗候しこうだった。出御しゅつぎょ金鈴きんれいがつたわると、ほどなく声蹕せいひつむちを告げること三たび、珠簾しゅれんサラサラと捲き上がって
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼の眼は、別人のようにかがやいて、奥の間を閉じこめた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
空気洋燈らんぷ煌々くわう/\かゞやいて書棚の角々かど/\や、金文字入りのほんや、置時計や、水彩画の金縁きんぶちや、とうのソハにしいてある白狐びやくこ銀毛ぎんまうなどに反射して部屋は綺麗きれいで陽気である、銀之助はこれがすきである。
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
晩春の悩ましい陽の光が、杉の木立から射し込んで、緑の草や草の間の野花を、質のよい織物のようにかがよわせていた。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
然しホテルの建っている場所から、谷を隔てた処に在る第×聯隊れんたいのモダン営舎だけは、支那事変のための夜間訓練でもあるか、まだ灯火が美しくきらめいていた。
亡霊ホテル (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
何故、冬の月は朝になってもあんなにひかるのだらう。私は寝衣一枚で窓側に立って慄へて居た。
焚いてしまふ (新字旧仮名) / 原民喜(著)
全土の戦雲今やたけなわの折に、この大将星がようとして麦城ばくじょうの草に落命するのを境として、三国の大戦史は、これまでを前三国志と呼ぶべく、これから先を後三国志といってもよかろうと思う。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)