“麦城”の読み方と例文
読み方割合
ばくじょう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
時、建安二十四年の十月で、この日、晩秋の雲はひくく麦城ばくじょうの野をおおい、雨とも霧ともつかぬ濛気が冷やかにたちこめた。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ひとまず、麦城ばくじょうまで落ちのびましょう」と、関羽を護って、麓へ走った。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
全土の戦雲今やたけなわの折に、この大将星がようとして麦城ばくじょうの草に落命するのを境として、三国の大戦史は、これまでを前三国志と呼ぶべく、これから先を後三国志といってもよかろうと思う。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)