“麦藁”のいろいろな読み方と例文
旧字:麥藁
読み方割合
むぎわら98.1%
ストロー1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ピイピイ笛の麦藁むぎわらですかえ、……あんな事を。」と、むら雲一重、薄衣うすぎぬの晴れたように、嬉しそうに打微笑む、月の眉の気高さよ。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
火がなくッたってあたたかい、人間の親方おやかたはあんなにつめたくッてとげとげしているのに、どうしてれた麦藁むぎわらがこんなに暖かいものだろう。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それで、きっと貴方は、私がんだ檸檬水レモナーデ麦藁ストローから、石鹸シャボン玉が飛び出したとでも……。いいえ私は、麦藁ストローを束にして吸うのが習慣なのでございますわ。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
何故なら伸子は、洋橙オレンジと云った後で、麦藁ストローを束にして檸檬水レモナーデむ——という言葉を吐いた。当然それには、鐘鳴器カリルロンに並んでいる鍵盤の列が、その印象に背景をなしていると思われた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)