“絡”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
から70.9%
まと12.4%
まつ5.1%
からま3.6%
まつわ2.7%
がら1.3%
まつは1.3%
かが0.4%
まとま0.4%
カラ0.4%
(他:6)1.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“絡”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語11.2%
文学 > 日本文学 > 詩歌1.2%
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆0.8%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
けれども今更鄭寧ていねいからげたかんじんよりの結び目をほどいて、一々中をあらためる気も起らなかった。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
たくさんの蛇はちっとも動かないで、眠ったようにからみ合っているばかりですが、誰がみても気味のいいものじゃありません。
半七捕物帳:34 雷獣と蛇 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
たかく、霧とおんなじねずみの薄い法衣ころものようなものをまとって、むこうの岸からひらひらと。
木精(三尺角拾遺) (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
くずまとひ、芙蓉ふようにそよぎ、なびみだれ、はなづるひとはなひと
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ここへ移ってからも、お増の目には、お千代婆さんの家で、穴のあくほど見つめておいた細君の顔や姿が、始終まつわりついていた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
そうしてそのうちに、呉家にまつわる不思議な因縁話を聞き知って、呉一郎の結婚式の前日に、こんな残虐を試みた。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
かたちえないが、自分じぶんまはりにからまつてねこはう
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
で是等の事情がごツちやになツて、彼の頭にひツかゝり、からまツてはげしい腦神經衰弱なうしんけいすゐじやく惹起ひきおこした。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
夜笹村の部屋で寝ようとするお銀の懐へまつわりついて来る子供は、時々老人の側へ持って行かれたが、やはり駄目であった。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
お孝の彼を抉った手は、ここにただ天地一つ、白きくちなわのごとく美しく、葛木の腕にまつわって、潸々さめざめと泣く。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「これこれ、樹の上のお猿さん、もがいた所でこの大木へ、がんじがらみになっているおまえが、どうもなるまい、見ぐるしいぞ」
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
家康の攻めかたは、まったくがんじがらめである。息もつけない、手も足も出せない。そうしたすきなしの攻城法でゆく。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
斷り切れずいふがまゝにしたが、扨てこの後で釵には、坊主が口中の惡臭がまつはりついてしまつたので、紫玉は瀧壺に投捨てた。
三田は此の人にまつは忌々いま/\しい噂を打消したやうなすつきりした氣持でオールを取あげると、折柄さしかゝつた橋の下を、双腕に力をこめて漕いで過ぎた。
大阪の宿 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)
その空をかがつた木々の梢が、一面にぼんやり煙つてゐるのは、もう匂の高い若芽が、むらがつてゐるのに違ひなかつた。
山鴫 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
夕暮が近くなった時、川幅が狭くなると共に、両岸にはあしまれになって、ふしくれ立った松の根ばかりが、水と泥とのまじる所を、荒涼とかがっているようになった。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「ございますの。……ですけれど、まとまりました一冊本ではありません……あの、雑誌の中に交って出ていますのでして。」
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
もうちっとで、もうちっとで……と乗出すけれども、もうちっとでまとまらない。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
雨の洩り傍題ハウダイなのを、語の上だけの興味で、るにカラめたのである。
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
白い骨、タトへば白玉の並んだ骨の指、其が何時イツまでも目に残つて居た。帷帳トバリは、元のまゝに垂れて居る。だが、白玉の指ばかりは細々と、其にカラんでゐるやうな気がする。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
またサー・ゼームス・マルクムも東インド産の二猴を伴れて航海中、一猴過って海に陥るを救わんとて他の一猴その身にからもうた縄を投げたが短くて及ばず、水夫が長い縄を投げると今落ちた猴たちまちこれを執え引き揚げられた。
それには、宿命の糸を丹念にほぐし手繰り寄せて、終回の悲劇までを余さず記してゆかねばならぬのであるが、まず何より、順序として里虹の前身に触れ、あの驚くべき伝奇的なつながりを明らかにしておきたいと思う。
人魚謎お岩殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
つまり、クリヴォフ夫人が壇上のどの点で刺され、そうしてまた、どういう経路を経て墜落した——かという二つのつながりを、もはや知り得べくもないのだった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
この鏈頸より下をめぐりてその身のあらはれしところをくこと五囘いつまきに及べり —九〇
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
抱いて通ったのか、もつれて飛んだのか、まるでうつつで、ぐたりと肩にっかかったまま、そうでしょう……引息をほっと深く、木戸口で、
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
熱い主観の情と冷めたい客観の批判とがり合せた糸のように固く結び着けられて、一種異様の心の状態を呈した。
蒲団 (新字新仮名) / 田山花袋(著)