“まつは”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
46.2%
38.5%
7.7%
纒繞7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あはれ其時そのとき婦人をんなが、ひきまつはられたのも、さるかれたのも、蝙蝠かうもりはれたのも、夜中よなか𩳦魅魍魎ちみまうりやうおそはれたのも、思出おもひだして、わし犇々ひし/\むねあたつた
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
我はこれを聞きつゝも、むかしの羈靮きづなの再び我身にまつはるゝを覺えて、只だ恩人に見放されたる不幸なる身の上をかこちぬ。公子は我を慰めがほに、又詞を繼いで云ふやう。
彼の新なる悔は切にまつはるも、いたづらに凍えて水を得たるにおなじかるこのふたつの者の、相対あひたいして相拯あひすくふ能はざる苦艱くげんを添ふるに過ぎざるをや。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
捨置かば如何いかに募らんも知らずと、貫一は用捨無く※放もぎはなして、起たんと為るを、彼はすかさずまつはりて、又泣顔を擦付すりつくれば、こらへかねたる声を励す貫一
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
放縱な血を盛つた重いこの女の身體が、この先き何十年と云ふ長い間を自分の脆弱な腕の先きに纒繞まつはつて暮らすのかと思ふと、義男はたまらなかつた。
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)
みのるが自分の腕に纒繞まつはつてゐる爲に、大膽に世間を踏みにじれないといふ事が自分に禍ひをしてゐるのだと思ふと
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)