“躙”の読み方と例文
読み方割合
にじ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこでクリシマ博士は、再び顕微鏡めがねの方に向いた。そしてプレパラートをすこし横へにじらせると、また接眼せつがんレンズに一眼を当てた。
(新字新仮名) / 海野十三(著)
自宅うちへも寄らずにその足で海老床へ駈けつけた勘次は、案の定暢気そうな藤吉を見出してそのままにじり寄ると何事か耳許へ囁いた。
そう法水に宣告されてしまうと、つい今しがた此奴こやつとばかりに肩口を踏みにじった熊城でさえ、そろそろ自分の軽挙が悔まれてきた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)