“踏躙”の読み方と例文
読み方割合
ふみにじ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
踏躙(ふみにじ)る気勢(けはい)がすると、袖の縺(もつれ)、衣紋(えもん)の乱れ、波に揺(ゆら)るゝかと震ふにつれて、霰(あられ)の如く火花に肖(に)て、から/\と飛ぶは、可傷(いたむべし)、引敷(ひっし)かれ居(い)る棘(とげ)を落ちて、血汐(ちしお)のしぶく荊の実。
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
風早學士は、何時の間にか其の雪の薄ツすりと消殘ツてゐる箇所(ところ)まで來て了ツた。管(かま)はず踏込むで、踏躙(ふみにじ)ると、ザクザク寂(しづか)な音がする……彼は、ふと其の音に耳を澄まして傾聽した。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
むざんに踏躙(ふみにじ)られた期待を胸にしながら、致し方なく河原に下りて、とある空家の軒場にビバークの用意をした。暗い。この世のものとは思われぬほど真っ暗な夜である。妙に滅入ってしまった。