“可傷”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
いたま42.1%
いたはし10.5%
いたまし10.5%
あはれ5.3%
いじら5.3%
いた5.3%
いたいた5.3%
いたは5.3%
いたむべし5.3%
いたわ5.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“可傷”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語0.6%
文学 > 日本文学 > 日本文学0.5%
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆0.0%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
深い哀憐あはれみの心は、可傷いたましい光景ありさまを見ると同時に、銀之助の胸をいて湧上わきあがつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
『実に、人の一生はさま/″\ですなあ。』と銀之助はお志保の境涯きやうがいを思ひやつて、可傷いたましいやうな気に成つた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
えりの細きが折れやしぬべく可傷いたはしきとなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
さうした毎日の病院通ひにへと/\につかれてゐること、扁桃腺まで併發して、食物は一切咽喉を通らず、牛乳など飮ますと直ぐ鼻からタラ/\と流れ出るさうした敏雄も可傷いたはしさの限りだけれど
崖の下 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
夢ながら可恐おそろしくも、浅ましくも、悲くも、可傷いたましくも、く方無くて唯一図に切なかりしを、事もし一塲の夢にしてとどまらざらんには
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
上らぬ枕を取交えた、括蒲団くくりぶとんいちが沈んで、後毛おくれげの乱れさえ、一入ひとしお可傷いたましさに、お蔦は薄化粧さえしているのである。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ゆびさし乍ら熟柿じゆくしくさ呼吸いきを吹いた。敬之進は何処かで飲んで来たものと見える。指された少年の群は一度にどつと声を揚げて、自分達の可傷あはれな先生を笑つた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
思へば小作人の心根こゝろね可傷あはれなものである。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
あんまりお心が可傷いじらしい、さまでに思召すその毬唄は、その内時節が参りますと、自然にお耳へ入りましょう!
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
……撫肩なでがたに重荷に背負って加賀笠を片手に、うなだれて行くほっそり白い頸脚えりあしも、歴然ありあり目に見えて、可傷いた々々しい。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
最早一頃ひところのように恐ろしく神経のとがった、可傷いたいたしい調子は彼女の手紙の中に無かった。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
それまで彼女は激しい季候を防ぐものもなしに、よく途中から寒い雨にれて来て、その可傷いたいたしさが岸本には見ていられなかったからで。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
敬之進の病気、継母の家出、そんなこんなが一緒に成つて、一層ひとしほお志保の心情を可傷いたはしく思はせる。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
三種講習を済まして、及第して、やうやく煙草のむことを覚えた程の年若な準教員なぞは、まだ前途さきが長いところからして楽しさうにも見えるけれど、既に老朽と言はれて髭ばかりいかめしく生えた手合なぞは、述懐したり、物羨みしたりして、外目よそめにも可傷いたはしく思ひやられる。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
袖のもつれ衣紋えもんの乱れ、波にゆらるゝかと震ふにつれて、あられの如く火花にて、から/\と飛ぶは、可傷いたむべし引敷ひっしかれとげを落ちて
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
三吉は子供でも可傷いたわるように、
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
姉さんだってもそうでしょう、弱い弱いで、可傷いたわられるうちに、今では最早真実ほんとに弱い人です。吾儕は長い間掛って、兄弟に倚凭よりかかることを教えたようなものじゃ有りませんか……名倉の阿爺おやじなぞに言わせると、吾儕が兄弟を助けるのは間違ってる。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)