“いたまし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
可傷66.7%
33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
上らぬ枕を取交えた、括蒲団くくりぶとんいちが沈んで、後毛おくれげの乱れさえ、一入ひとしお可傷いたましさに、お蔦は薄化粧さえしているのである。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
夢ながら可恐おそろしくも、浅ましくも、悲くも、可傷いたましくも、く方無くて唯一図に切なかりしを、事もし一塲の夢にしてとどまらざらんには、そもそ如何いかん! 今や塩原の実景は一々いちいち夢中の見るところ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
彼等の死ありていささか吾が活のくるしきをも慰むべきか、吾が活ありて、始めて彼等が死のいたましきを弔ふに足らんか。吾がちようは断たれ、吾が心はやぶれたり、彼等が肉はただれ、彼等が骨は砕けたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)