“一々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いち/\46.0%
いちいち46.0%
ひとつ2.0%
ひとつびとつ2.0%
ひとつ/″\2.0%
ひとつ/\2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ですから、われ/\が、あるひとつの土地とちにはえたを、やたらにわきへつてったつて、それが一々いち/\つくわけのものではありません。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
私は今一々いちいち人間という者は真似をするものであるということの沢山な例を記憶しておりませんが、茲処ここに二つ三つあります。
模倣と独立 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
鉱物、一切の元素が、一々ひとつずつ微細なる活字となって、しかも、各々おのおの五色のかがやきを放ち、名詞、代名詞、動詞、助動詞、主客、句読くとう、いずれも個々別々、七彩に照って、かく開きました真白まっしろペエジの上へ
海神別荘 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その上、一面に嬰児あかごほどの穴だらけで、干潟の蟹の巣のように、ただ一側ひとかわだけにも五十破れがあるのです。勿論一々ひとつびとつつぎを当てた。……古麻ふるあさに濃淡が出来て、こうまたたきをするばかり無数に取巻く。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
今こゝに、宇宙のいと低き沼よりこの處にいたるまで、靈の三界を一々ひとつ/″\見し者 二二—二四
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
雲飛うんぴ許可ゆるしを得て其片々へんぺん一々ひとつ/\ひろつて家に持歸もちかへり、ふたゝ亡父なきちゝはかをさめたといふことである。
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)