“ひとつびとつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一々50.0%
一個々々50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その上、一面に嬰児あかごほどの穴だらけで、干潟の蟹の巣のように、ただ一側ひとかわだけにも五十破れがあるのです。勿論一々ひとつびとつつぎを当てた。……古麻ふるあさに濃淡が出来て、こうまたたきをするばかり無数に取巻く。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
地獄谷のひびき、神通のながれの音は、ひとしきりひとしきり脈を打って鳴りとどろいて、うずたかいばかりの贓品ぞうひん一個々々ひとつびとつ心あって物を語らんとするがごとく、響に触れ、ともしに映って不残のこらず動くように見えて
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)