“熟柿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じゅくし83.0%
じゆくし14.9%
ぢくし2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
熟柿じゅくしくさいにおいが、あぶらぎった体臭の中に溶けて、ぷうんと鼻先に流れてきた。おのぶは、わざとらしく捨鉢すてばちな笑顔を見せながら
本所松坂町 (新字新仮名) / 尾崎士郎(著)
「お前のお父さんの部屋は、とても臭かつたぜ。あんな汚ない蒲団のなかで、熟柿じゆくしくさいお父さんに抱かれて寝てゐても臭くなかつたのか。」
チビの魂 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
こまはね、たけたかい、かごなかしたからうへんで、すがつて、ひよいとさかさはらせて熟柿ぢくしおつこちるやうにぽたりとおりてをつゝいて、わたしをばかまひつけない
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)