“気勢”のいろいろな読み方と例文
旧字:氣勢
読み方割合
けはい79.3%
けはひ11.5%
きせい4.0%
きお2.3%
きおい1.1%
いきおい0.6%
いきほひ0.6%
けは0.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二人はちょっと黙り込んだ。春の夜嵐が吹いている。庭の花木にあたると見えて、サラサラサラサラと落花でもあろう、地を払う物の気勢けはいがする。
郷介法師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
を隔てた座敷に、あでやかな影が気勢けはいに映って、香水のかおりは、つとはしりもとにも薫った。が、寂寞ひっそりしていた。
売色鴨南蛮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
戸外では矢張蒙古風が吹荒れてゐるらしく、をり/\屋角を掠めて行く気勢けはひが、硝子窓を、硝子窓に垂れ下つたカアテンを隔てゝ微にきこえた。
北京の一夜 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
で、がさりとえだんだおとがした。うやらものゝ、くちばしながなはて瞰下みおろす気勢けはひがした。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いんいんたる貝の音や鉦鼓しょうこが城外の諸方面に聞える。総攻撃開始の気勢きせいである。けれど織田勢はまだ城壁の下に兵影は見えなかった。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かれら四人は、ふんぜんとれをはなれて甲板かんぱんの片すみに立ち、反抗はんこう気勢きせいを示そうとした。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
凡そ江戸ッ児として、大若小若の万灯、樽天王を見て気勢きおわぬものは一人もなく、ワッショイ! ワッショイ! ワッショイ! の声を聞いては、誰しも家の内にジッとしておらるるものでない。
残されたる江戸 (新字新仮名) / 柴田流星(著)
とちと気勢きおって、ヤケ気味に床の間へ投出すと、カチリという。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と一声高く、頭がちに一しつ。驚破すわと謂わば飛蒐とびかからんず、気勢きおい激しき軍夫等を一わたりずらりと見渡し、その眼を看護員に睨返ねめかえして、
海城発電 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と一声高く、頭がちに一呵いっかしつ。驚破すわといはば飛蒐とびかからむず、気勢きおい激しき軍夫らを一わたりずらりと見渡し、その眼を看護員に睨返ねめかえして、
海城発電 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
事の意外に十兵衛も足踏みとめて突っ立ったるまま一言もなく白眼にらみ合いしが、是非なく畳二ひらばかりを隔てしところにようやく坐り、力なげ首悄然しおしおおのれがひざ気勢いきおいのなきたそうなる眼をそそぎ居るに引き替え
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
事の意外に十兵衞も足踏みとめて突立つたるまゝ一言もなく白眼にらみ合ひしが、是非なく畳二ひらばかりを隔てしところに漸く坐り、力なげ首悄然しを/\と己れが膝に気勢いきほひのなきたさうなる眼を注ぎ居るに引き替へ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
そして人の気勢けはひの無いことを見定めると彼女は矢張り百日紅の枝が伸びてゐる塀を越えるのだが表側からだと脚場がないので僕の肩車を借さなければならなかつた。
女優 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)