気勢きお)” の例文
旧字:氣勢
凡そ江戸ッ児として、大若小若の万灯、樽天王を見て気勢きおわぬものは一人もなく、ワッショイ! ワッショイ! ワッショイ! の声を聞いては、誰しも家の内にジッとしておらるるものでない。
残されたる江戸 (新字新仮名) / 柴田流星(著)
とちと気勢きおって、ヤケ気味に床の間へ投出すと、カチリという。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
実にこの揚り凧の唸りほど江戸ッ児の気勢きおいとなるものはない。
残されたる江戸 (新字新仮名) / 柴田流星(著)
気勢きおって肩を突構つきかまえ。
霰ふる (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と大きに気勢きおう。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)