“鉦鼓”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょうこ70.0%
かねつづみ15.0%
かね5.0%
かねたいこ5.0%
シヤウゴ5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
時刻となれば、貝が鳴り、鉦鼓しょうこがとどろき、軍楽隊の演奏とともに、梁中書は副官その他、大勢の軍兵をしたがえて、式場へ臨んだ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
玄徳は今、その本陣にあって、耳をろうせんばかりな鉦鼓かねつづみを聞いた。しかし彼の眉は晴々とひらいた。そこへ麓から使者が馳せてきて大声に披露した。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
女は、立ってれいの光る小さい堂宇どううの前へ行った。そして細い一本の草のような烟るものに火をけた。かれらは、かれらの生んだものを慕うそれにふさわしい、小さいお鉦鼓かねを叩いた。
後の日の童子 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
この派の行者を鉦打かねうちと云う。空也の鉢叩きが瓢箪を叩いたと同様に、遊行派のものは鉦鼓かねたいこを打って人の門に立ち、念仏を申して報謝の手の内に生きるのである。
賤民概説 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
鉦鼓シヤウゴを叩き、太鼓を打ち、「南無阿弥陀仏」を唱へて踴躍するのが本意で、次々にいろ/\脇芸が附加せられて行つた。日本芸能の習癖としてどうしても唯の踴躍念仏だけでは、そつけない。
夏芝居 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)