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『後の日の童子』
ふりがな文庫
『
後の日の童子
(
のちのひのどうじ
)
』
夕方になると、一人の童子が門の前の、表札の剥げ落ちた文字を読み上げていた。植込みを隔てて、そのくろぐろした小さい影のある姿が、まだ光を出さぬ電燈の下に、裾すぼがりの悄然とした陰影を曳いていた。 童子は、いつも紅い塗のある笛を手に携えていた。 …
著者
室生犀星
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「女性」1923(大正12)年2月号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約32分(500文字/分)
朗読目安時間
約53分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
対
(
あ
)
想像
(
つくり
)
貫
(
さ
)
変化
(
か
)
一
(
いっ
)
弄
(
いじく
)
再
(
ま
)
垂
(
さ
)
微笑
(
わら
)
携
(
も
)
為
(
す
)
何
(
な
)
出
(
いで
)
拉
(
つ
)
刻限
(
とき
)
塗
(
ぬり
)
変化
(
かわ
)
茫乎
(
ぼう
)
蝟集
(
あつ
)
跪座
(
あぐら
)
鉦鼓
(
かね
)
丹塗
(
にぬ
)
佇
(
た
)
倦
(
あ
)
凋
(
しお
)
凝固
(
かたま
)
凡
(
すべ
)
央
(
なかば
)
必然
(
きっと
)
悒然
(
ゆうぜん
)
慣
(
なら
)
既
(
も
)
朱子
(
しゅす
)
烟
(
けむ
)
石泉
(
つくばい
)
腫
(
はれ
)
躊躇
(
ためら
)
食
(
は
)
馳
(
か
)
一層
(
いっそう
)
一抹
(
いちまつ
)
了
(
しま
)
仄浮
(
ほのう
)
何処
(
どこ
)
何時
(
いつ
)
俤
(
おもかげ
)
其処
(
そこ
)
円
(
まる
)
凄気
(
せいき
)
凝見
(
みつ
)
匿
(
かく
)
半
(
なかば
)
可懐
(
なつか
)
呼吸
(
いき
)
唐黍
(
とうきび
)
囁
(
ささや
)
四辺
(
あたり
)
圧
(
お
)
堂宇
(
どうう
)
声音
(
こわね
)
大層
(
たいそう
)
密着
(
くっつ
)
対
(
むか
)
対手
(
あいて
)
尤
(
もっと
)
就中
(
なかんずく
)
尾
(
つ
)
彩糸
(
いろいと
)
微
(
かす
)
怺
(
こら
)
恰
(
あたか
)
恰度
(
ちょうど
)
悄然
(
しょうぜん
)
悒々
(
ゆうゆう
)
悧巧
(
りこう
)
手頼
(
たよ
)
携
(
たずさ
)
擦
(
す
)
晩方
(
ばんがた
)
暮縮
(
くれちぢ
)
曾
(
かつ
)
月明
(
つきあかり
)
椎
(
しい
)
榎
(
えのき
)
欹
(
そばだ
)
此処
(
ここ
)
此方
(
こちら
)
殆
(
ほとん
)
泪
(
なみだ
)
温良
(
おとな
)
滲
(
にじ
)
点
(
つ
)
燐寸
(
マッチ
)
甍
(
いらか
)
疋
(
ぴき
)
真青
(
まっさお
)
知
(
し
)
矮
(
ひく
)
童子
(
どうじ
)
縋
(
すが
)