“悒々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゆうゆう57.1%
おふ/\14.3%
くよくよ14.3%
ぶらぶら14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
間もなく病的に蒼褪あおざめたうすのような馬の大きな頭が、わたしの目路めじちかくに鼠色とはいえ明色ではない悒々ゆうゆうしい影をひいてとまった。
ヒッポドロム (新字新仮名) / 室生犀星(著)
で、其からといふものは、重右衛門は好く湯田中に出懸けて行つたが、金をつかふ割に余りちやほやされないので、つねに悒々おふ/\として楽しまなかつたといふ事である。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
わたしはそういう気じゃほどに、かならず短気な心を出したり、悒々くよくよしてわずらわぬようにしてくださんせ。なに、お江戸ばかりに日は照りませぬ。
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
それが為に始終悒々ぶらぶらまるわづらつてをるやうな気分で、ああもうこんななら、いつそ死んでしまはう、とつくづくさうは思ひながら、たつたもう一目、一目で可うございますから貫一かんいつさんに逢ひませんでは
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)