“目路”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
めじ65.4%
めぢ34.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
目路めじのたかさにうすづいた陽は、木蔭や藪の底にひそんでいた冷い空気を呼び寄せた。馬は汗を流しているが、心のなかは寒いのである。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
間もなく病的に蒼褪あおざめたうすのような馬の大きな頭が、わたしの目路めじちかくに鼠色とはいえ明色ではない悒々ゆうゆうしい影をひいてとまった。
ヒッポドロム (新字新仮名) / 室生犀星(著)
風は門を蔽うた大木に高くとゞろいてゐた。しかし道路は目路めぢの限り右も左もしんとして物の影もなかつた。
遥かに目路めぢから細い岬がとがりだす。
畑の祭 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)