“めじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
目路54.8%
眼路38.7%
目地3.2%
目途3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
間もなく病的に蒼褪あおざめたうすのような馬の大きな頭が、わたしの目路めじちかくに鼠色とはいえ明色ではない悒々ゆうゆうしい影をひいてとまった。
ヒッポドロム (新字新仮名) / 室生犀星(著)
青々とした高原が眼路めじの限りひらけている。そうして全身をあらわした藍色をした富士山が、庄三郎の眼前にそびえていた。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
眩暈ナラ大概二三分間デ平常ニ復スルノダガ、イツマデタッテモ物ガ二重ニ見エルノデアル。障子ノさん、便所ヤ風呂場ノタイルノ目地めじ、ソレラガスベテ二重ニ見エ、カツ少シズツゆがンデ見エル。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
地平の線には立木の林が陽を享けてすすきの群れのように光っている。翁は地平のかなたの端から、擬した指尖をおもむろに目途めじの正面へとで移して行く。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)