“目途”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もくと50.0%
あて21.4%
みあて7.1%
めあて7.1%
めじ7.1%
めど7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「にもかかわらず、その小勢は、ましぐらに前進中と聞えてくる。敵にも何ぞ目途もくとするところがなくてはかないませぬ。何か、目あてが」
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
何処どこと云って便たよって目途あてもございませんが、の若江から春部の処へ送った文が残っていて、春部は家出をしたかどはあるが、春部が父を殺す道理はない
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ヒエじつこにというたところで、えまになって帰りましたところが、親戚めよりもなし、びつに何う仕ようという目途みあてもないものですから願わくば此の繁盛さかる御府内でまア生涯朽果こちはてれば、おまえ物を
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
清左衞門は唯おど/\して何処を探そうと云う目途めあてもなく心配致して居ります。翌朝よくちょうに成って
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
地平の線には立木の林が陽を享けてすすきの群れのように光っている。翁は地平のかなたの端から、擬した指尖をおもむろに目途めじの正面へとで移して行く。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
火中に栗を拾うたとえで、なまじっかなことをすれば、怪我けがをするだけではすまない。主水にどのような目途めどがあるとしても、まずまず成功は覚束おぼつかないように思われた。
鈴木主水 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)