“目覚”のいろいろな読み方と例文
旧字:目覺
読み方割合
めざ47.8%
めざま26.9%
めざめ11.9%
めさ4.5%
めざまし3.0%
めざと3.0%
めさむ1.5%
メザメ1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
早朝、私の父の到着の知らせが私たちを目覚めざませた。私の母は私の父からはぐれていた。そうしていまだにその行方が分らなかった。
麦藁帽子 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
その一寸いっすんのばしが、目覚めざまし時計の音を聞いてから、温かい蒲団ふとんの中にもぐっているように、何とも云えず物憂ものうく、こころよかった。
女妖:01 前篇 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
矢田はまじめらしく何か言おうとした時、女中が障子の外から、「もうお目覚めざめですか。お風呂ふろがわきました。」
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
譬えば夢を見る人が、夢の感じのあふれたために、の覚めるのと同じように、この生活の夢の感じの力で、己は死に目覚めさめるのか。(息絶えて死の足許あしもとに伏す。)
さしも目覚めざましかりける手腕てなみの程も見る見るやうや四途乱しどろになりて、彼は敢無あへなくもこの時よりお俊の為に頼みがたなき味方となれり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
二人とも平常ふだんはそりゃ目覚めざといんだけれども、その時に限ってグウグウ鼾を掻いているので、とても駄目だと思って、部屋へ帰って寝てしまったの。とても書斎の方へ行く元気はなかったわ。
ニッケルの文鎮 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
目覚めさむればに近し。召使ふものの知らせにて離れの一間ひとまに住み給ひける母上捨て置きてはよろしからずと直様すぐさま医師を呼迎よびむかへられけり。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)