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目覚
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めざ
ふりがな文庫
“
目覚
(
めざ
)” の例文
旧字:
目覺
早朝、私の父の到着の知らせが私たちを
目覚
(
めざ
)
ませた。私の母は私の父からはぐれていた。そうしていまだにその行方が分らなかった。
麦藁帽子
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
それに
目覚
(
めざ
)
めたものは皆知識の実を喰べてしまったのである。それならどうしたら意識的な吾々が、正しい工藝を産む事が出来るか。
民芸四十年
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
が、この
娘
(
こ
)
としてはそうした
方便
(
ほうべん
)
の
必要
(
ひつよう
)
は
毛頭
(
もうとう
)
なく、もともと
純潔
(
じゅんけつ
)
な
小供
(
こども
)
の
修行
(
しゅぎょう
)
には、
最初
(
さいしょ
)
から
幽界
(
ゆうかい
)
の
現実
(
げんじつ
)
に
目覚
(
めざ
)
めさせるに
限
(
かぎ
)
るのじゃ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
少なくとも真に人生に
目覚
(
めざ
)
め、「いかに生くべきか」の道を考えるならば、何人もまず一度はどうしてもこの『心経』を手にする必要があります。
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
何
(
ど
)
んな影響が出て来るか、来て見なければ無論解りませんけれども、何しろ吾々が
是
(
これ
)
はと驚ろくやうな
目覚
(
めざ
)
ましい結果は予期しにくいやうに思ひます。
点頭録
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
ああ
目覚
(
めざ
)
ましいと思う目に、ちらりと見たのみ、
呉織
(
くれはとり
)
文織
(
あやはとり
)
は、あたかも一枚の
白紙
(
しらかみ
)
に、
朦朧
(
もうろう
)
と
描
(
えが
)
いた
二個
(
ふたつ
)
のその姿を残して余白を真黄色に塗ったよう。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
酔人
目覚
(
めざ
)
めて
四顧
(
しこ
)
焦土となれるを見その身既に地獄にあるものと誤りなす一条の如きは、即ち仏教的悲哀と滑稽との特徴をして
甚
(
はなはだ
)
顕著ならしめたるものなり。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
帝都の暗黒界からは
鬼神
(
きしん
)
のように恐れられている警視庁の大江山捜査課長は、その朝ひさかたぶりの
快
(
こころよ
)
い
目覚
(
めざ
)
めを
迎
(
むか
)
えた。それは
昨夜
(
ゆうべ
)
の静かな雨のせいだった。
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そして、「ラテンの不道徳」にたいする「貞節なるドイツ」の遺伝的偏見が、彼のうちに
目覚
(
めざ
)
めていた。
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
末の娘を負ぶった大きい妹が、二階の三畳に寝ている銀子の傍に坐って、姉の
目覚
(
めざ
)
めをじっと待っていたことも、彼女の
頭脳
(
あたま
)
に日頃深く焼きついているのだった。
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
しかし、こうした
話
(
はなし
)
が
持
(
も
)
ち
上
(
あ
)
がると、
自由
(
じゆう
)
を
慕
(
した
)
う
本能
(
ほんのう
)
が、みんなの
心
(
こころ
)
の
中
(
なか
)
に
目覚
(
めざ
)
めたのでした。
がん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ひとたびその天職に
目覚
(
めざ
)
めると、チャイコフスキーの
精進
(
しょうじん
)
は世にも目ざましいものであった。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
今日
(
けふ
)
は日曜なので
阿母
(
おつか
)
さんが貢さんを
起
(
おこ
)
さずに
静
(
そつ
)
と寝かして置いた。で、貢さんの
目覚
(
めざ
)
めたのは朝の九時頃であつた。十歳に成る貢さんは
独
(
ひとり
)
で
衣服
(
きもの
)
を着替へて台所へ出て来た。
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
妙信 (不安に
目覚
(
めざ
)
めたるがごとく立ち上り)どうしたのだ、どこへ行こうというのだ。
道成寺(一幕劇)
(新字新仮名)
/
郡虎彦
(著)
けれど、もっと大胆に、いいところをいってもいい、人間らしいところを
話
(
はなし
)
ても、あの方の苦節に
疵
(
きず
)
はつきはしない。お人形さんに、あの晩年の、
目覚
(
めざ
)
めてきた働きは出来ない。
九条武子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
それよりは心を静め思いを転じて、
生
(
いき
)
ながら死せる気になり、
万感
(
まんかん
)
を排除する事に
勉
(
つと
)
めしかば宿屋よりも獄中の夢安く、翌朝
目覚
(
めざ
)
めしは他の監房にて既に食事の
済
(
す
)
みし頃なりき。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
が味方の手綱には大殿(
義貞
(
よしさだ
)
)が仰せられたまま
金鏈
(
かなぐさり
)
が縫い込まれてあッたので手綱を敵に切り離される
掛念
(
けねん
)
はなかッた。その時の二の大将(義興)の
打扮
(
いでたち
)
は
目覚
(
めざ
)
ましい物でおじゃッたぞ
武蔵野
(新字新仮名)
/
山田美妙
(著)
これが真の人間性に
目覚
(
めざ
)
めた人間というものです。それらの人間から、天分に由って、専門の文学者、画家、音楽家となる女子も出るでしょう。また専門の科学者となる女子も出るでしょう。
文化学院の設立について
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
沼南は当時の政界の新人の
領袖
(
りょうしゅう
)
として名声
藉甚
(
せきじん
)
し、キリスト教界の名士としてもまた
儕輩
(
せいはい
)
に
推
(
お
)
されていたゆえ、主としてキリスト教側から起された
目覚
(
めざ
)
めた女の運動には沼南夫人も加わって
三十年前の島田沼南
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
「まあお気の毒さまねエ、
明朝
(
あす
)
のお
目覚
(
めざ
)
にやりましょう。」
二少女
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
「
鉢
(
はち
)
かつぎ、そらお
目覚
(
めざ
)
めだ。お
手水
(
ちょうず
)
を
上
(
あ
)
げないか。」
鉢かつぎ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
生死を達観して、人生永遠の生命に
目覚
(
めざ
)
めることが、なんといってもいちばん大切です。
肚
(
はら
)
ができたというのは、所詮この境地を指していったものです。
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
目覚
(
めざ
)
めた日本はこの都を中心として前に進み進みました。国力は強まり、学問は励まれ、交通は開かれました。この勢いは世界の中に日本の存在を知らせました。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
程
(
ほど
)
経て白糸は
目覚
(
めざ
)
ましぬ。この
空小屋
(
あきごや
)
のうちに
仮寝
(
うたたね
)
せし渠の
懐
(
ふところ
)
には、欣弥が半年の学資を
蔵
(
おさ
)
めたるなり。
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
儂達の戦隊の活躍は、自分でいうのは少しおかしいが、実に
目覚
(
めざ
)
ましいものだったよ。
恐しき通夜
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
いざとなれば
目覚
(
めざ
)
ましい
働
(
はたら
)
きをしてくれますので、その
点
(
てん
)
大
(
たい
)
そう
結構
(
けっこう
)
でございますが、ただ
愛
(
あい
)
とか、
慈悲
(
じひ
)
とか
言
(
い
)
ったような、
優
(
や
)
さしい
女性式
(
じょせいしき
)
の
天狗
(
てんぐ
)
は、あまりこの
国
(
くに
)
には
現
(
あら
)
われず
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
自分は
空
(
くう
)
に乗った俥の上で、彼のよく人を驚かせるのに驚いた。そう云えば彼が突然上京してお兼さんを奪うように
伴
(
つ
)
れて行ったのも自分を驚かした
目覚
(
めざ
)
ましい
手柄
(
てがら
)
の一つに相違なかった。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
山
(
やま
)
や、
谷
(
たに
)
や、
木立
(
こだち
)
までがこの
音
(
おと
)
を
聞
(
き
)
いて、
急
(
きゅう
)
に
目覚
(
めざ
)
めたものか、いままでに
感
(
かん
)
じないほど、
喜
(
よろこ
)
びと、
悲
(
かな
)
しみの
色
(
いろ
)
を
濃
(
こ
)
くしたのでした。また、
雲
(
くも
)
までが、
慕
(
した
)
い
寄
(
よ
)
るように、
頭
(
あたま
)
をたれるのでした。
しいたげられた天才
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
思想界にも文学界にもいろいろのイデオロギイやイズムの
目覚
(
めざ
)
ましい興隆と絶えざる変遷があったが、その波に
漾
(
ただよ
)
いながら独身時代の庸三の青壮年期も、別にぱっとしたこともなくて終りを告げ
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
目覚
(
めざ
)
めてみれば既にその破片しか残ってはおらず
鳥料理
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
此処
(
ここ
)
に世界のあらゆる
目覚
(
めざ
)
めた
人人
(
ひとびと
)
は
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
しかもこの真理に
目覚
(
めざ
)
める時、私どもは、そこにはじめて国家、社会、人類の「恩」を感じ、「人生の尊さ」をハッキリ知ることができるのです。自分独りの自分ではない。私独りの私ではない。
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
いつか自然は人間の
裡
(
うち
)
から正しいものを
目覚
(
めざ
)
ますにちがいない。日本がいつか正当な
人倫
(
じんりん
)
に立つ日本となる事を信じたい。これはいずれの処を問わず、凡ての国家が懐抱する理想でなければならぬ。
民芸四十年
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
それから
引
(
ひ
)
きつづいて
敦子
(
あつこ
)
さまは、こちらの
世界
(
せかい
)
に
目覚
(
めざ
)
めてからの
一伍一什
(
いちぶしじゅう
)
を
私
(
わたくし
)
に
物語
(
ものがた
)
ってくれましたが、それは
私達
(
わたくしたち
)
のような、
月並
(
つきなみ
)
な
婦女
(
おんな
)
の
通
(
とう
)
った
路
(
みち
)
とは
大
(
たい
)
へんに
趣
(
おもむき
)
が
異
(
ちが
)
いまして、
随分
(
ずいぶん
)
苦労
(
くろう
)
も
多
(
おお
)
く
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
ある
夜
(
よ
)
のこと、
女
(
おんな
)
は、
不思議
(
ふしぎ
)
な
夢
(
ゆめ
)
から、
驚
(
おどろ
)
いて
目覚
(
めざ
)
めました。
星の子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「お
目覚
(
めざ
)
めですの。お痛みですか」
蠅男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
夜更
(
よふ
)
けては独り
目覚
(
めざ
)
めて
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
いつか自然は人間の
裡
(
うち
)
から正しいものを
目覚
(
めざ
)
ますにちがいない。日本がいつか正当な
人倫
(
じんりん
)
に立つ日本となる事を信じたい。これはいずれの処を問わず、凡ての国家が懐抱する理想でなければならぬ。
朝鮮の友に贈る書
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
今ぞ
目覚
(
めざ
)
めて動くなる。
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
目
常用漢字
小1
部首:⽬
5画
覚
常用漢字
小4
部首:⾒
12画
“目覚”で始まる語句
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