“夜更”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
よふ49.5%
よふけ33.0%
よふか12.3%
よなか1.4%
よふかし0.9%
おそ0.5%
ふけ0.5%
ゆふ0.5%
よふく0.5%
よぶ0.5%
(他:1)0.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“夜更”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語4.0%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)1.4%
文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行1.3%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
なるべく、夜更よふけに着く汽車を選びたいと、三日間の収容所を出ると、わざと、敦賀つるがの町で、一日ぶらぶらしてゐた。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
そうして、幾臼かの餅を搗いて、祝儀を貰って、それからそれへと移ってゆくので、遅いところへ来るのは夜更よふけにもなる。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
この夜更よふけに、この寒さに、こんな所を通る人はあるまいと思うのに、折しもコツコツと歩道を踏んで来る人影がありました。
計略二重戦:少年密偵 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
女は全身のなまなましいからだから放つ紙のような白さを、夜更よふけの冴えた電燈にさらしながら、ながい間見つめているうちに、
香爐を盗む (新字新仮名) / 室生犀星(著)
二夜、夜更よふかしが続いたので、朝は深い眠りで、明るくなったのにも気がつかず、新子は、十一時半頃、やっと眼を覚した。
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
蕪村が宵つ張なのに何の不思議もない筈だ、彼は画家ゑかきであると共に、夜更よふかしが附物つきものの俳諧師でもある。
どの部屋もひっそりと寝静まった夜更よなかに、お増の耳は時々雨続きで水嵩みずかさの増した川の瀬音におどろかされた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
お銀は蒼い顔をして、よく夜更よなかに床のうえに起きあがっていた。そしてランプの心をき立てて、夜明けの来るのを待ち遠しがっていた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
夜更よふかしして五時頃ねたので、おきたのは迚もおそかった。
……これはよく落語家はなしかが枕にふる言葉ですが、……無くて七癖、有つて四十八癖、といつて誰にもあるんでせうが、さうなるとわたしには、夜更よふかしをするのが癖の一つでした、……わたしの若い時分の時間でいふと十二時頃寝るのは罪悪のやうな気がしたもんです。
(新字旧仮名) / 喜多村緑郎(著)
廓をひかえて夜更おそくまで客があり、看板を入れる頃はもう東の空が紫色むらさきいろに変っていた。
夫婦善哉 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
その夜更おそく、帰って来た。
夫婦善哉 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
この句には「夜更ふけて帰る時に蝋燭なし、亭坊の細工にて火とぼす物でかしてわたされたり、むかし龍潭りゅうたん紙燭しそくはさとらんとおもふも骨をりならんとたはぶれて」という前書がついている。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
夜更ゆふけのせゐか、東京の郊外を歩いてゐるやうな、平凡な町であつた。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
一年あるとし夏のなかば驟雨後ゆふだちあとの月影さやかにてらして、北向きたむきの庭なる竹藪に名残なごりしづく白玉しらたまのそよ吹く風にこぼるゝ風情ふぜい、またあるまじきながめなりければ、旗野は村に酌を取らして、夜更よふくるを覚えざりき。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
そんなに思つて居ながら、夜更よぶかしをしたあとなので、矢張やはり朝が起きにくい。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
夜更よぶかしをして帰つて来る自分達は兎角とかく遅く起きる朝が多いのに、夫人は何時いつでも温かい料理を出す様にと気を附けてられる。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)