“仮寝”のいろいろな読み方と例文
旧字:假寢
読み方割合
うたたね70.0%
かりね16.7%
うたゝね6.7%
かしん3.3%
まどろ3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
盧生が邯鄲かんたんというところで仙翁から枕を借りて仮寝うたたねすると、黄梁こうりょうの飯の出来上るまでに五十年の栄華の夢を見たという話でございます。
五、六日ごろの夕月は早く落ちてしまって、涼しい色の曇った空のもとではおぎの葉が哀れに鳴っていた。琴をまくらにして源氏と玉鬘とは並んで仮寝かりねをしていた。
源氏物語:27 篝火 (新字新仮名) / 紫式部(著)
彼は、壁一面に貼りつけた満洲の地図と大きな地球儀を備へた離れの居間にうづくまつて、酒がまはると脇息にもたれて仮寝うたゝねをするだけだつた。
サクラの花びら (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
二三日にさんち一睡もせんので勤務中坑内仮寝かしん。郵便局で逢った女の夢を見る」
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
殿様のお手打てうちにでもさせる工夫はないかと、いろ/\と考え、しまいには疲れてとろ/\仮寝まどろむかと思うと、ふと目が覚めて、と見れば、二けんへだっているふすまがスウーとあきます。