“うたたね”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
転寝41.1%
仮寝28.8%
仮睡17.8%
転寐4.1%
仮寐2.7%
仮眠1.4%
假寢1.4%
假睡1.4%
半睡1.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
母 やすまうと思つたけれど、なんだかお前のことが気がかりで、また上つて来たんだよ。そんなにして、転寝うたたねをしてゐるんぢやあるまいね。
ある親子の問答(一幕) (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
机竜之助は、また炬燵櫓こたつやぐらの中へ両の手を差込んで、首をグッタリと蒲団ふとんの上へ投げ出して、何事もなく転寝うたたねの形でありました。
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
まして奈良へと日課十里の行脚あんぎゃどころか家内やうちをあるく勇気さえなく、昼は転寝うたたねがちに時々しからぬ囈語うわごとしながら
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
夜半に燈下に坐して、んで仮寝うたたねをしていると、恍惚のうちに白衣の女があらわれて、はりでそのひたいを刺すと見て、おどろき醒めた。
昼の疲もあり、蒸々する晩でもあり、不寝番の控室てはとろとろと仮寝うたたねの鼾も出ようと云ふ真夜中に、けたゝましいもの音、やにはに飛出した囚人。
逆徒 (新字旧仮名) / 平出修(著)
大欠伸おおあくびと一緒に身を起した藤吉、仮寝うたたねしていたにしては、眼の光が強過ぎた。胡坐あぐらを揺るがせながら、縷々るるとして始める。
『出来るよ、君、』とユースタスは言って、これから仮睡うたたねでも始めようかとでもいったように、帽子のひさしを目の上までぐっと下した。
マドロス氏はいかにと見れば、室の一隅の横椅子に背をもたせかけて、いびきを立て、仮睡うたたねしているところはたあいないものです。
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
門野が寐惚ねぼまなここすりながら、雨戸を開けに出た時、代助ははっとして、この仮睡うたたねから覚めた。世界の半面はもう赤い日に洗われていた。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この日も君江はこの快感に沈湎ちんめんして、転寐うたたねから目を覚した時、もう午後三時近くと知りながら、なお枕から顔をあげる気がしなかった。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
秋の夕陽ゆうひ欄干てすりの上にさし込んでいて、吹き通う風の冷さにおおうものもなく転寐うたたねした身体中は気味悪いほど冷切ひえきっているのである。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
やがて目がめて、ああ、転寐うたたねだったと思えば夢だが、このまま、覚めなければ夢ではなかろう。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
愕然がくぜんとして仮寐うたたねの夢から覚めた時、失われた時間を取り返さなければならないという感じが一層強く彼を刺撃しげきした。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
気分を変えるため四時頃風呂ふろへ行って帰ったら、急にうっとりしたい気持に襲われたので、彼は手足を畳の上へ伸ばしたまま、つい仮寐うたたねをした。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
代助はそのにおいぎながら仮寐うたたねをした。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
草の上で仮眠うたたねをするなり好きなようになさい
千早館の迷路 (新字新仮名) / 海野十三(著)
すると心がゆるんで、われ知らず机にかうべを垂れて假寢うたたねをし出した。
入江のほとり (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
これで話を止めて、榮一は横になつて、挽舂ひきうすの響きを聞きながらうつら/\假睡うたたねの夢に落ちた。勝代は温か過ぎる炬燵で逆上のぼせて頭痛がしてゐたが、それでも座を立たうとはしないで、
入江のほとり (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
裁判所と関係のある人々に厳密に限られるわけではなく、ここで半睡うたたねの状態でいると、あらゆる人々がこんがらかり、裁判所の大きな仕事を忘れてしまい、自分だけが唯一の被告であり、ほかの人々はみな裁判所の建物の廊下を歩く役人や法律家のように歩いており
審判 (新字新仮名) / フランツ・カフカ(著)