“仮寐”のいろいろな読み方と例文
旧字:假寐
読み方割合
かりね37.5%
うたたね25.0%
うたゝね25.0%
かび12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
○家が焼けてから諸処方々人の家の空間あきまをさがして仮寐かりねの夢を結ぶようになって、ここに再び日本在来の家の不便を知るようになった。
仮寐の夢 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
気分を変えるため四時頃風呂ふろへ行って帰ったら、急にうっとりしたい気持に襲われたので、彼は手足を畳の上へ伸ばしたまま、つい仮寐うたたねをした。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ずつと遙に見下みおろせば、美しい、静な、然し荘厳なホトソンの流が帯の様に見えて、紫の雲、又は(此処彼処にその水晶の胸の上で仮寐うたゝねをして居る様な)
新浦島 (新字旧仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)
榛軒は庚寅の年に侯に扈随して福山に往つた時、午後屡轎中に仮寐かびした。そして涎が流れて襟をうるほした。榛軒は自ら白布を截つて涎衣よだれかけを製し、かごのぼる毎にこれを腮下さいかに懸けた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)