“仮初”のいろいろな読み方と例文
旧字:假初
読み方割合
かりそめ88.6%
かりそ11.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しからざりし以前より、かれはこの僂麻質の持病に悩みて、仮初かりそめなるくるまの上下にも、小幾、重子など、肩貸し、腰を抱きなどせしなり。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
さるにても弓矢取る者の仮初かりそめにも乗るまじきは輿車ぞかし、思う仔細のある間、兎にも角にも藤の森まで参るようにと、輿を急がせた。
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
思え、ただ仮初かりそめの恋にも愛人のほおはこけるではないか。ただいささかの子の病にも、その母の眼はくぼむではないか。
惜みなく愛は奪う (新字新仮名) / 有島武郎(著)
仮初かりそめならぬ人のために終身のはかりごとだになしやらずして今急に離縁せん事思いも寄らず。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)