“かりそ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
80.0%
仮初20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とその歓びにおののき、同時にかりそめにも内蔵助の心を疑ってみたり、この人間の世を邪視じゃししていた自分が、打ちのめされたように恥かしくて
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
我に心を動かしていると思ッたがあれがそもそも誤まりのいとぐちかりそめにも人を愛するというからには、必ずず互いに天性気質を知りあわねばならぬ。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
処もあろうに現代文化の淵叢えんそうであり権威である九州帝国大学のまん中の、まひるの真只中まっただなかに、ほとんど仮初かりそめに私の指先に触れたと思う間もなく、早くもその眼に見えぬ魔手をさし伸ばして
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
りとてただこれを口に言うばかりでなく、近く自分の身より始めて、仮初かりそめにも言行齟齬そごしてはまぬ事だと、ず一身の私をつつしみ、一家の生活法をはかり、他人の世話にならぬようにと心掛けて
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)