“顫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふる89.9%
おのの4.5%
わなな2.6%
ふるへ0.6%
ふるは0.5%
ふるえ0.3%
ぶる0.3%
わな0.3%
をのゝ0.1%
うご0.1%
おのゝ0.1%
0.1%
ふるい0.1%
ふるひ0.1%
ふるわ0.1%
わなゝ0.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
豚も、ひたいをガンとやられて、首をごそごそとやられたら、手や足や、身体全体を、ひくひくとふるえ動かして苦しむだろう……と彼は思った。
首を失った蜻蛉 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
守随彦太郎の手筐を取出した手はさすがにふるえました。帛紗ふくさを解いて、最後の白絹をほぐすと、中から現れたのは家康公御朱印と思いきや、
そして、はては四次元が三次元に、また二次元にと、ついには外界のすべてが、自分自身の中へ沈潜してゆくのではないかと、おののかれたのである。
人魚謎お岩殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
小次郎は、そういって、まわりにいる三、四十人の顔を見まわしている。皆、生唾なまつばをのんで、彼の厳しい稽古ぶりにおののいた。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
権十のおどろきは、最初の驚きの比ではなかった。歯の根も、体もわななくばかりで、勿論、それに対して、否とも応とも、返辞などはできなかった。
旗岡巡査 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
瞋恚しんいの剣の刃糞はくそと彼らをなしくれよ、彼らがのんどに氷を与えて苦寒に怖れわななかしめよ、彼らが胆に針を与えて秘密の痛みに堪えざらしめよ
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
昼からかけての心のふるへは漸く薄らいだが恐怖は却つてはつきりした知覚を以て彼をおどかした。
逆徒 (新字旧仮名) / 平出修(著)
イワン、デミトリチは頭巾づきんかぶつて、めう眼付めつきをしたり、ふるへあがつたり、神經的しんけいてき病院服びやうゐんふくまへはしたりしてゐる。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「あなた。そんなにわたしの事思つてゐて下さるの。嬉しいわ。」と常子は感情の激動に身をふるはせ、白井の胸に額を押しつけ、肩で息をしながら涙を啜りはじめた。
来訪者 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
夜の箱根の緑のやみを、明るい頭光ヘッドライトを照しながら、電車は静かな山腹の空気をふるはして、轟々と走りつゞけたかと思ふと直ぐ終点の強羅に着いてゐた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
イワン、デミトリチは頭巾ずきんかぶって、みょう眼付めつきをしたり、ふるえあがったり、神経的しんけいてき病院服びょういんふくまえわしたりしている。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
旅人の歌調は、ふるえが少いが、家持の歌調よりも太い。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
万次——弱そうな色悪いろあくの万次は、胴ぶるいしながらこんなことを言うのでした。よくよくお滝にはりた様子です。
歯の根も合わぬくらいガタガタぶるいであった。私は照準をまた心持下げてくれた。
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
上葉うはばたゆげにわななきて。
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
わななくいとにふれもせば、
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
風は絶えず吹き込むで、硝子戸はまる痙攣けいれんでも起したやうに、ガタ/\、ガタ/\鳴る……學士の手先はをのゝき出した。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
更にまた一夜に百金を散じた昔の榮華を思出してうゑやまひとにをのゝきながら斃れた放蕩息子のらむすこはてもあツたらうし、奉ずる主義の爲に社會からはれて白い眼に世上を睨むでのたうち𢌞りながら憤死した志士もあツたであらう。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
難関あるべしとはしながら思いしよりもはげしき抵抗に出会いし母は、例の癇癖かんぺきのむらむらと胸先むなさきにこみあげて、額のあたり筋立ち、こめかみうごき、煙管持つ手のわなわなと震わるるを、ようよう押ししずめて、わずかにえみを装いつ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
夜もすがら物のに遇ひたる如くにおのゝきぬ。
霧の不二、月の不二 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)
放し飼いにした伊那駒が、秋天高く馬肥える、今日この頃の野のように、長いたてがみるわせて、さも勇ましく駆けている。秋にふさわしい光景ながめである。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
冷たいあざけりを含んだ声がふるいを帯びて聞えて来た。
一握の髪の毛 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
あなや、またぎやくはてふるひして
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
夜の箱根の緑のやみを、明るい頭光ヘッドライトを照しながら、電車は静かな山腹の空気をふるわして、轟々ごうごうと走りつゞけたかと思うと直ぐ終点の強羅に着いていた。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
彼等がのんどに氷を与へて苦寒に怖れわなゝかしめよ、彼等が胆に針を与へて秘密の痛みに堪ざらしめよ、彼等が眼前めさきに彼等が生したる多数おほくの奢侈の子孫を殺して、玩物の念を嗟歎の灰の河に埋めよ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)