“身慄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みぶる76.9%
みぶるい12.8%
みぶるひ7.7%
シャッタア2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたくしは光栄という気持ちが浮ぶと同時に、何か企らみのある嫌な暖味がわたくしを襲うので思わず身慄みぶるいが出そうになるのでした。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
東洋趣味のボー……ンと鳴り渡るというような鐘の声とは違って、また格別な、あのカン……と響くかん音色ねいろを聴くと、慄然ぞっ身慄みぶるいせずにいられなかった。
不吉の音と学士会院の鐘 (新字新仮名) / 岩村透(著)
暁の冷い空気が顔をつ。臭橘からたちの垣の蜘蛛のに留まつてゐる雨の雫は、矢張真珠のやうに光つてゐる。藪には低いもやが漂うてゐる。八は身慄みぶるひをした。
金貨 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
もう一つの情景では、士官達が短銃ピストルで農民を、面白半分に射殺するのです。士官達が人を殺すと云う真面目な仕事を、冗談半分にやって居るのを見ますと、私はある精神的な身慄シャッタアを感じました。
たちあな姫 (新字新仮名) / 菊池寛(著)