“身装”のいろいろな読み方と例文
旧字:身裝
読み方割合
みなり83.3%
なり9.4%
みな2.8%
いでたち1.7%
みごしらえ1.1%
こしらえ0.6%
みごしらへ0.6%
みじま0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
吉川と云う方は、明石縮あかしちぢみ単衣ひとえに、藍無地あいむじの夏羽織を着て、白っぽい絽のはかま穿いて居た。二人とも、五分もすきのない身装みなりである。
大島が出来る話 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「主命だぞっ」この腕白者は、身装なりこそ小さいが、口は大人を負かしそうであった。主命といわれて、家来たちは、持てあました。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すると又或日お神さんは外から帰つて来て、わたし身装みなりは貴婦人よりずつと立派にしてるのにお前さんが仕立屋では困るぢやないの。
金剛石 (新字旧仮名) / 夢野久作(著)
老いたるも若きも珍型異装を誇り顔に漫々然々ぶらりぶらりと練り歩く様子、異装にかけてはあえて人後に落ちざるタヌの身装いでたちはとみてあれば、今日はまた一段と趣向を凝らしたとみえ
浅黒き顔に黒木綿の羽織、麁末なる身装みごしらえながら、どこやら冒しがたき威風ありげに見ゆるも、眼光の人を射ればか。じろりと弁護士が前半面を見下して
誰が罪 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
おかしな身装こしらえでお客の積りで瀧の戸が音羽の手を曳いて、そッと遣手やりて部屋の前を通る。
いつせいに身装みごしらへをして、わたしは転生したのである。人間から昆虫へ! 燕のやうに湖をあとに。
希臘十字 (新字旧仮名) / 高祖保(著)
階下では百合子が鏡の前で切りと身装みじまひに余念のない姿が、はつきりとカーテンに映り、その隙間からは彼女が靴下を穿く様子などがちら/\と見うけられるのであつた。
まぼろし (新字旧仮名) / 牧野信一(著)