“みな”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ミナ
語句割合
32.4%
見做20.4%
見馴11.9%
御名6.8%
看做5.9%
3.5%
見慣3.0%
見傚2.7%
1.5%
0.9%
悉皆0.9%
聖名0.8%
身装0.8%
看慣0.5%
一同0.5%
0.5%
美奈0.5%
見倣0.5%
見爲0.5%
身投0.3%
0.3%
男女0.3%
0.3%
衆人0.3%
視做0.3%
身扮0.3%
美那0.2%
0.2%
名誉0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
全体0.2%
全體0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
御魚0.2%
0.2%
未納0.2%
水無0.2%
水馴0.2%
0.2%
爾名0.2%
皆無0.2%
0.2%
0.2%
身形0.2%
身無0.2%
身裝0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
みながそれをると、子安貝こやすがひではなくてつばめ古糞ふるくそでありました。中納言ちゆうなごんはそれきりこしたず、氣病きやみもくははつてんでしまひました。
竹取物語 (旧字旧仮名) / 和田万吉(著)
ガス体の方則などはガスを均質な連続体と見做みなす時は至極簡単な意味のものであるが、これが沢山な分子の集合体であると見做せば
方則について (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
正三の眼には、いつも見馴みなれている日本地図が浮んだ。広袤こうほうはてしない太平洋のはてに、はじめ日本列島は小さな点々として映る。
壊滅の序曲 (新字新仮名) / 原民喜(著)
とにかく何とかしてデニー博士以下われらの生命を助けたまえと、ふだんは我慢づよい河合もついに神の御名みなとなえたのだった。
火星探険 (新字新仮名) / 海野十三(著)
もっとも夜中、時々歌を唄って歩く者に逢うが、これは飲み過ぎた徴候である。日本人はあまり酒をのまぬ民族と看做みなしてよかろう。
いつでも勢力がみなぎッている天地だ。太陽がいびきをかいてたためしはない。月も星も山も川もなんでも動いていないものはない。
ねじくり博士 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
異国の空の下でむだにあくせく働いたわけで、顎やほおいちめんの異様なひげが、子供のころから見慣みなれた顔をなんともぶざまにおおっていた。
判決 (新字新仮名) / フランツ・カフカ(著)
客観的態度の三叙述を通じて考えて見ますと、いずれも非我の世界における(冒頭に説明したごとく我も非我と見傚みなす事ができますが)
創作家の態度 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そうして後に続く言葉はとても変梃なもので、「君子固より窮す」とか「者ならん」の類だからみなの笑いを引起し店中にわかに景気づいた。
孔乙己 (新字新仮名) / 魯迅(著)
孝孺篇後へんごに書して曰く、予がこの文をつくりてより、いまかつて出して以て人に示さず。人のこの言を聞く者、みな予を訾笑ししょうして以て狂とし、あるいいんこれ詆詬ていこうす。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
なーるほど、にこやかでほゝふくれてゐるところなんぞは大黒天だいこくてんさうがあります、それに深川ふかがは福住町ふくずみちやう本宅ほんたく悉皆みな米倉こめぐら取囲とりまいてあり、米俵こめだはら積揚つみあげるからですか。
七福神詣 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
願はくは萬物よろづのものうるはしき聖息みいきに感謝するのふさはしきをおもひ、聖名みな聖能みちからめたたへんことを 四—六
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
西門慶せいもんけいは、今日も身装みなりを着かえていた。めかし頭巾も紫紺色しこんいろの、まるで俳優めかしたのをかぶり、少々は薄化粧などもしているらしいにおい。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
刑事の眼は門前に光って看慣みなれぬものは一々誰何すいかしたから、誰もイイ気持がしないで尋ねるものが余りなかった。
最後の大杉 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
こえおうじて、いへのこつてつた一團いちだん水兵すいへい一同みな部室へやからんでた。いづれも鬼神きじんひしがんばかりなるたくましきをとこが、いへ前面ぜんめん一列いちれつならんで、うやうやしく敬禮けいれいほどこした。
「電報だい! 電報だい! 本当に電報だよ。美奈みなさん。」男は抗議するように云った。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
三条七坊をすっかり占めた大屋敷を、一垣内ひとかきつ——一字ひとあざな見倣みなして、横佩よこはき墻内かきつと言う者が、著しく殖えて来たのである。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
人間はただそれを捕獲する機械に過ぎないかの樣に見爲みなしてゐる樺太のことだから、番屋の親かた等がそこでの大名風を吹かせる勢ひには、とても對抗出來る筈のものではない。
泡鳴五部作:03 放浪 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
とひよつこり、ひよこり、ひよつこりと歩行あるす……案山子かゝしどもの出向でむくのが、ほこらはうへ、雪枝ゆきえみち方角はうがくあたる。むかふをしてじやうぬま身投みなげにくのではいらしい。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
娘は、けばけばしい色の新しい靴下を穿いて、それを使い古したリボンで結いて留めていましたが、娘はみなし児で暮しに困ったため、その晩はじめてそんな処に立ったのでした。
イワンとイワンの兄 (新字新仮名) / 渡辺温(著)
筑波嶺にひとすぢかかる男女みなの川早やたえだえに君はありにし
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「イイエ決して気には留めません、何卒どうか先生を御大切ごたいせつに、貴嬢あなた御大事ごだいじ……」みなまで言うあたわず、急いで門を出て了った。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
りつきしまヽきてはなれず、姉樣ねえさまなにごとをはらたちて鎌倉かまくらなぞへおいでなさるぞ、れも一つき半月はんつきならばけれど、お歸邸かへり何時いつともれずと衆人みなひたり、どのやうおつしやるともそれはうそにて
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
一時発作ほっさの病と視做みなし一時これを慰めて後に大に戒しむるは止むを得ざる処置なれども、其立腹の理非をも問わず唯恐れて順えとは、婦人は唯是れ男子の奴隷たるに過ぎず、感服す可らざるのみか
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
痛々しい粗末な身扮みなりが、かえって変態的に好奇心を煽って、お竹を益々美しいもの、輝やかしいもの、そして魅力的なものにしてしまったのかもわかりません。
おゝ/\……お美那みな可愛想かあいさうぢやアないか……見なよ……人品ひとがら可愛かあいらしい子供こぞうだが、生来はらからの乞食こじきでもあるまいがの……あれまア親父おやぢ負傷けがをしたといふので
くすりるから……お美那みな其粉薬そのこぐすりしてんな……此薬これほかにないくすりだからな……血止ちどめにはくし、ぐにいたみるから、此薬これるから此方こつちへ足を出しな。
ここにその矢雉子の胸より通りてさかさまに射上げて、天の安の河の河原にまします天照らす大御神高木たかぎの神一五御所みもといたりき。この高木の神は、高御産巣日の神のまたみななり。
天地あめつち初發はじめの時、高天たかまはらに成りませる神のみなは、あめ御中主みなかぬしの神。次に高御産巣日たかみむすびの神。次に神産巣日かむむすびの神。この三柱みはしらの神は、みな獨神ひとりがみに成りまして、みみを隱したまひき
デュアック ウスナの家の運命よりもなお恐るべきは、王の名誉みなの堕ちたことでございます。
ウスナの家 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
デュアック 彼等は刑罰を求めはしませぬ、ただ、王の名誉みなが汚されたと叫んでおります。
ウスナの家 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
然れども上古の時、言と意とみなすなほにして、文を敷き句を構ふること、字にはすなはち難し。すでに訓に因りて述ぶれば、詞は心にいたらず。全く音を以ちて連ぬれば、事の趣更に長し。
予の梅花を見るごとに、文人趣味をび起さるるは既に述べし所の如し。然れどもみだりに予を以て所謂いはゆる文人とすことなかれ。予を以て詐偽師さぎしみなすは可なり。謀殺犯人と做すは可なり。
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「その星は何処どこにある?」「どの様な性質だ?」「何事の前兆か?」等問い合わせが続々とヒマラヤ山頂の天文台へ全世界から集まって、係員はみなで電信の中に埋められる様なありさまであった。
暗黒星 (新字新仮名) / シモン・ニューコム(著)
歌の句が断々きれぎれに、混雑こんがらかつて、そそるやうに耳の底に甦る。『の時——』と何やら思出される。それが余りに近い記憶なので、却つて全体みなまで思出されずに消えて了ふ。四辺あたりは静かだ。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
歌の句が片々に混雜こんがらがつて、そゝるやうに耳の底によみがへる。『あの時——』と何やら思出される。それが餘りに近い記憶なので却つて全體みなまで思出されずに消えて了ふ。四邊は靜かだ。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
かみん丁の平吉の息子は、みなん丁の才六の娘してよる。」といつた風な話がはずんだ。
太政官 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
臨海りんかい林佑りんゆう葉見泰しょうけんたい、潜渓の詩にばつして、又みな宋太史そうたいしの期望にむくいんことを孝孺に求む。孝孺は果して潜渓にそむかざりき。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
晝前ひるまへのうちにかならずかならず支度したくはしておきまするとて、首尾しゆびよく受合うけあひておみなかへりぬ。
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
御食みけむかふ」は、御食みけに供える物の名に冠らせる詞で、此処の南淵山みなぶちやまに冠らせたのは、蜷貝みながいか、御魚みなかのミナの音にってであろう。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
とかく世智にうとく、愚圖で融通の利かない彼は、忽ち同輩の侮蔑と嘲笑とを感じて肩身の狹いひけめを忍ばねばならぬことも所詮は致し方のないみなわがつたない身から出た錆であつた。
崖の下 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
いまかんを通じたばかりの女の首が、ドサリ、血を噴いて、畳を打った。播磨大掾はりまだいじょう水無みな井戸いどの一刀はもう腰へかえっている。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
見れば前髪の若者自身が、水馴みなざおを取って、頻りと止める船頭や客を尻目に、ぐいぐいと棹の水を切ってこなたの岸へ船を突き進めて来るのであった。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
取られて取られて、とうとう、のう、御主人へ持ってく、一樽のお代をみなにしました。処で、自棄やけじゃ、賽の目がとおに見えて、わいらの頭が五十ある、浜がぐるぐる廻るわ廻るわ。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かれその聖歌の中にいふ、爾名みなを知る者は望みを汝におくべしと、また誰か我の如く信じてしかしてこれを知らざらんや 七三—七五
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
真澄はもう一本の銚子ちょうし皆無みなにしてしまって二本目の銚子を飲んでいたが、なるたけ長く楽しみたいので、一度いださかずきは五口にも六口にもそれをめるようにして飲んだ。
岐阜提灯 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
主謀者とみなされた者等すべて十六人が、藩船に乗せられて折柄暮れようとする海へ去るのを見送って
島原の乱 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
わがみなうちにかすかなり
抒情小曲集:04 抒情小曲集 (新字旧仮名) / 室生犀星(著)
投出なげいだしたるに彌助は再び驚き彌々いよ/\きやつ盜賊に相違なしれは何でも何所ぞの家尻やじりを切て盜みし金ならんあん身形みなりをして大金を持て居るは愈々いよ/\推量すゐりやうの通りならんこんな奴にあきなひを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
なお此処ここに、「富人とみびといへ子等こどもの着る身無みなくたし棄つらむ絹綿らはも」(巻五・九〇〇)、「麁妙あらたへ布衣ぬのぎぬをだに着せがてに斯くや歎かむむすべを無み」(同・九〇一)という歌もあるが
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
服裝も相當なもので、少くもちゃんと身についた身裝みなりをしている。