“御食”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みけ66.7%
おた8.3%
おんじき8.3%
みをし8.3%
ミヲ8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御食みけむかふ」は、御食みけに供える物の名に冠らせる詞で、此処の南淵山みなぶちやまに冠らせたのは、蜷貝みながいか、御魚みなかのミナの音にってであろう。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「それでもあなたが御飯を召し上らんで麺麭パン御食おたべになったり、ジャムを御舐おなめになるものですから」「元来ジャムは幾缶いくかん舐めたのかい」「今月は八つりましたよ」
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
後生ごしょうは見て来んことじゃから、それはおってのこと、こうひもじゅうては、眼が舞いそうじゃ、そのうえ、この間中あいだじゅうの談議ごとに、大難に逢うときは、百味ひゃくみ御食おんじきをくだされて
切支丹転び (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
尾津のさきの一つ松のもとに到りまししに、先に、御食みをしせし時、其地そこに忘らしたりし御刀みはかしせずてなほありけり。ここに御歌よみしたまひしく
とりも直さず、神の御食ミヲし物を、神自身のした如く、とり収めて覆奏する事から、転じて、人間の物を神物として供へる、と言ふ用語例になつたものに違ひない。
村々の祭り (新字旧仮名) / 折口信夫(著)