全体みな)” の例文
旧字:全體
歌の句が断々きれぎれに、混雑こんがらかつて、そそるやうに耳の底に甦る。『の時——』と何やら思出される。それが余りに近い記憶なので、却つて全体みなまで思出されずに消えて了ふ。四辺あたりは静かだ。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)