“終(みな)” の例文
實(じつ)に雲(くも)を掴(つか)むやうな話(はなし)だが、萬(まん)が一もと旅亭(やどや)の主人(しゆじん)を呼(よ)んで聽(き)いて見(み)ると、果然(くわぜん)! 主人(しゆじん)は私(わたくし)の問(とひ)を終(みな)まで言(い)はせず、ポンと禿頭(はげあたま)を叩(たゝ)いて
「イイエ決して気には留めません、何卒(どうか)先生を御大切(ごたいせつ)に、貴嬢(あなた)も御大事(ごだいじ)……」終(みな)まで言う能(あた)わず、急いで門を出て了った。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)