“終夜”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よもすがら39.5%
よっぴて14.0%
よすがら9.3%
しうや7.0%
よつぴて7.0%
ヨモスガラ7.0%
しゅうや4.7%
しゆうや4.7%
ひとよ4.7%
よどおし2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
終夜よもすがら供養くやうしたてまつらばやと、御墓の前のたひらなる石の上に座をしめて、経文きやうもんしづかにしつつも、かつ歌よみてたてまつる。
あいつは昨夜ジナイーダが結婚すると云う噂に亢奮して、終夜よっぴてこの周囲ぐるり彷徨うろつき歩いていたと云うのだがね。しかし、あの男は犯人じゃない。
聖アレキセイ寺院の惨劇 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
其の林や木立は、冬の暴風雨あらしの夜、終夜よすがらうなり通し悲鳴を擧げ通して其の死滅の影となツたのだ……雖然けれども鬪は終ツた。永劫えいごふの力は、これから勢力を囘復するばかりだ。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
終夜しうやあめ湿うるほひし為め、水中をあゆむもべつに意となさず、二十七名の一隊粛々しゆく/\としてぬまわたり、蕭疎しようそたる藺草いくさの間をぎ、悠々いう/\たる鳧鴨ふわうの群をおどろかす
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
もし間違ツたら、終夜よつぴて歩いてゐる事に覺悟をきめてゐたが、たゞきめて見たゞけの事で、中々心から其樣な勇氣の出やう筈が無い。
水郷 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
機に上つて日ねもす、時には終夜ヨモスガラ、織つて見るけれど、蓮の絲は、すぐにツブになつたり、れたりした。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
このとき、これにたいして、あちらにかがやいているちいさなほしがいいました。このほしは、終夜しゅうやした世界せかい見守みまもっている、やさしいほしでありました。
ある夜の星たちの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
これからは又々また/\斷食だんじきこのむなしくれてつたが、かんがへると此後このゝち吾等われら如何いかになることやら、絶望ぜつぼう躍氣やつきとに終夜しゆうやねむらず、翌朝よくてうになつて、あかつきかぜはそよ/\といて、ひがしそらしらんでたが
朝明あさけ待たず終夜ひとようづくみ死鳥しにどりの雄鴨がそばに雌鴨斃れぬ
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
大「うん、彼奴あいつ終夜よどおし廻るというので、何うも邪魔だ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)