“よっぴて”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
夜一夜28.6%
徹宵28.6%
終夜21.4%
終宵7.1%
徹夜7.1%
夜徹3.6%
宵終3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたくしは、その晩、夜一夜よっぴて、ちょうど愛の抱擁をした人間が女の体臭を大切にもっているように、その腐肉の悪臭、腐って行くわたくしの愛人の臭いを大切にまもっていたのでした。
(新字新仮名) / ギ・ド・モーパッサン(著)
閽者もんばんは児を抱いた若い女の来たことを取りついだ。南は逢わなかった。南はその夜門の外で女と児の啼く声を徹宵よっぴて聞いたが、黎明よあけごろからぱったり聞えなくなった。
竇氏 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
終夜よっぴて稼いだと云ったっていいだろう、急ぎの仕事がありゃあ、終夜稼があな」つれの方を見て、「なあ、与ちゃん」
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「田舎者は、お前、たまに東京などへ出て来ると、よく寝られすか。車の音がもう終宵よっぴて耳について」
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「これからです。徹夜よっぴて飲みましょうよ。」
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
小学校の運動会で、父兄が招かれる。村の恵比寿えびすこう、白米五合銭十五銭の持寄りで、夜徹よっぴての食ったり飲んだり話したりがある。日もいよ/\短くなる。甘藷や里芋も掘って、土窖あなしまわねばならぬ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
「ありがとう、母がまたしゃくを起してね、まあ、これが最後だと思って、宵終よっぴてついていて看護してきたよ」
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)