“終宵”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よっぴて33.3%
よもすがら33.3%
いちや16.7%
しゅうしょう16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「私だって疲れてるじゃ有りませんか——ああ、復た今夜も終宵よっぴて泣かれるのかなあ。さあ、お黙りお黙り——母さんはもう知らないよ、そんなに泣くなら——」
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
大至急の手紙には如何いかなる事を言来いいきたりけん、大原はその夜終宵よもすがら懊悩おうのうしてもやらず、翌日も心のくるしみに堪え難くてや起きも上らで昼過ぐるまで床の内にあり。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
吉里はとかく善吉を冷遇し、終宵いちやまったく顔を見せない時が多かッたくらいだッた。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
けだし昨夜は背の痛強く、終宵しゅうしょう体温の下りきらざりしやうなりしが今朝めきりしにやあらん。熱さむれば痛も減ずるなり。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)