“終局”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しまい33.3%
カタストローフ23.8%
しうきよく9.5%
しゅうきょく9.5%
フィナーレ4.8%
おわり4.8%
とめど4.8%
キャタストロフ4.8%
フィニイ4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「殿下が女にも子供にも御挨拶のあったには私魂消たまげた。競馬で人の出たには——これにも魂消た。君も競馬を終局しまいまで見物しましたかい」
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
留守は多分、お品がいゝやうにやつてくれるでせう。併し、事件は、その日のうちに急轉直下して、凄まじい終局カタストローフまで推し進んで了ひました。
土方どかた親方おやかたついいてると、すで一月以上ひとつきいじやう發掘はつくつつゞけてるので、う二三にち此所こゝ終局しうきよくだ。これは貝灰かひばい原料げんれうとして、横濱よこはま石灰製造所いしばいせいざうしよつたのだといふ。
ところがあらゆるものの分割ぶんかつ終局しゅうきょくたる分子の大きさは水素すいそ
手紙 三 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
実は、この事件の終局フィナーレと云うのが、あの虹に現われている、ファウスト博士の総懺悔ゲネラル・バイヒテにあったのです。いや、率直に云いましょう。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
「生とは何か? 水平な波の飛び上ること、灰となった火のぱっと燃えること、空気のない墓場に生きている風! 死とは何か? 不滅な太陽の沈むこと、眠らない月のねむること、始まらない物語りの終局おわり!」
文学的自叙伝 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
すると黒川は自分の質問を待構へて居たと云ふ風で、聞いて居ても肩の張るやうな例の調子で終局とめどなく語り出した。
新帰朝者日記 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)
常に審美性を忘れない法水の捜査法が、ここにもまた、火術初期の宗教戦争で飾り立てた、華麗きわまりない終局キャタストロフを作り上げたのだった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
鏡に照して白髪に驚くさまは仏蘭西フランスの小説家モオパサンが『終局フィニイ』といふ短篇にも書綴かきつづられたり。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)