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終局
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しまい
ふりがな文庫
“
終局
(
しまい
)” の例文
「殿下が女にも子供にも御挨拶のあったには私
魂消
(
たまげ
)
た。競馬で人の出たには——これにも魂消た。君も競馬を
終局
(
しまい
)
まで見物しましたかい」
藁草履
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
何分
(
なにぶん
)
にも
呼吸
(
いき
)
が詰まるような心持で、
終局
(
しまい
)
には眼が
眩
(
くら
)
んで来たから、
兎
(
と
)
にかく一方の
硝子
(
ガラス
)
窓をあけて、それから
半身
(
はんしん
)
を外に出して、
先
(
ま
)
ずほっと一息ついた。
画工と幽霊
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
で、
終局
(
しまい
)
に只ほんの
看
(
み
)
て貰えば
好
(
い
)
いように言って、雑誌へ周旋を頼む事は
噫
(
おくび
)
にも出さないで、持って行った短篇を置いて、下宿へ帰って来てから、又下らん奴だと思った。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
彼女は
終局
(
しまい
)
までそれを聞くのが恐ろしさに、両手で顔をかくして足早に行き過ぎた。
碧眼
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
旧
(
もと
)
へ帰るか、
倶利伽羅峠
(
くりからとうげ
)
へ
出抜
(
でぬ
)
けますれば、無事に
何方
(
どちら
)
か国へ帰られます。それでなくって、無理に先へ参りますと、
終局
(
しまい
)
には
草一条
(
くさひとすじ
)
も生えません
焼山
(
やけやま
)
になって、
餓死
(
うえじに
)
をするそうでございます。
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
監督の武士と捕虜との間に
日々
(
にちにち
)
衝突が絶えなかった。朝高も
終局
(
しまい
)
には
疳癪
(
かんしゃく
)
を
起
(
おこ
)
して、彼等を
悉
(
ことごと
)
く斬れと命じた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
それで私も
愈
(
いよいよ
)
忌々
(
いまいま
)
しくなって、もう余り小狐へも
足踏
(
あしぶみ
)
せぬ
中
(
うち
)
に、伯父さんが去る地方の郡長に転じて、家族を引纏めて赴任して了ったので、私も
終
(
つい
)
に雪江さんの事を忘れて了った。これでお
終局
(
しまい
)
だ。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
更に仔細に検査すると、下の方に敷かれた骨は普通の人よりも
稍
(
やや
)
大きい位であるが、上の方へ行くに
随
(
したが
)
って骨格が
漸々
(
だんだん
)
に縮まって、
終局
(
しまい
)
には殆ど
小児
(
こども
)
のように小さくなった。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
終局
(
しまい
)
には錦絵まで出来て、西郷・桐野・篠原らが雲の中に現れている図などが多かった。
思い出草
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「
妾
(
あたし
)
を捨てて逃げるような料見だから、お前さんは一生涯
碌
(
ろく
)
なことは無い。
終局
(
しまい
)
には
必然
(
きっと
)
酷
(
むご
)
い
死様
(
しによう
)
をするよ。」と、お杉は鬼のような顔をして、常に夫を呪った。重蔵は
愈
(
いよい
)
よお杉に飽いた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
“終局”の意味
《名詞》
囲碁や将棋などの対局が終わること。
物事が終わること。落着すること。
(出典:Wiktionary)
終
常用漢字
小3
部首:⽷
11画
局
常用漢字
小3
部首:⼫
7画
“終”で始まる語句
終
終日
終焉
終夜
終熄
終始
終生
終末
終曲
終了