“出抜”のいろいろな読み方と例文
旧字:出拔
読み方割合
だしぬ30.8%
だしぬけ30.8%
でぬ23.1%
すっぱ7.7%
ずぬ7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
本当ほんとかね、お前さん、あまり出抜だしぬけで、私もかつがれるような気がするよ。じゃ、本当に立つとすると、今日何時だね。」
世間師 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
出抜だしぬけに先生はこういって再度眼をとじてしまった、これだけのことをいうにもよほどタイギそうに次の語を発しない、予は思わずひざを進めて。
竹乃里人 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
ようや山林地帯さんりんちたい出抜でぬけると、そこはやま頂辺てっぺんで、芝草しばくさが一めんえてり、相当そうとう見晴みはらしのきくところでございました。
乱破らっぱとか出抜すっぱとかと呼ばれていた山武士野武士の類は、百姓のような見せかけをしているが、保元ほうげん以来、つぎつぎに滅亡した源平藤橘の血脈をひく武辺のまがいで、夢想家が多く
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
数えて九軒目に至ったら、さしもに長い宿しゅくはとうとうおしまいになり掛けて、もう一町も行けば宿外しゅくはずれへ出抜ずぬけそうである。はなはだ心細かった。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)