出抜でぬ)” の例文
旧字:出拔
ようや山林地帯さんりんちたい出抜でぬけると、そこはやま頂辺てっぺんで、芝草しばくさが一めんえてり、相当そうとう見晴みはらしのきくところでございました。
その兵隊町を出抜でぬけると大きな門がありその門の脇に見張の兵隊が二人居りますから、その兵隊に書面を示すと早速判をして通行を許された。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
もとへ帰るか、倶利伽羅峠くりからとうげ出抜でぬけますれば、無事に何方どちらか国へ帰られます。それでなくって、無理に先へ参りますと、終局しまいには草一条くさひとすじも生えません焼山やけやまになって、餓死うえじにをするそうでございます。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)