“捺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
91.3%
3.7%
なす1.8%
おし0.9%
0.9%
おさ0.5%
なつ0.5%
0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そしてようやく、復職のめどもつき、あとは殿帥府最高の大官、大将の一が書類にされれば……というところまでぎつけて
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その店に縁故の深い人の世話で、叔父の三吉にも身元保証の判をかせ、当分は見習かたがた外廻りの方をやっていた。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
彼はほんの一瞬間、乾いた彼の唇の上へこの蝶のの触れるのを感じた。が、彼の唇の上へいつかつて行つた翅の粉だけは数年後にもまだきらめいてゐた。
或阿呆の一生 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
取替せしに後藤四郎と申名の下にたる印形は幸之進の實印に相違なく然れどもばかりにてしと茶屋の物をめ見候に本夫脇差
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
大事の曙光に一の黒き不安をすってしまった! もし向後渭山の城に妖異のある場合はいよいよ家中の者に不吉を予感さするであろう。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
校長は薄髯のある、色の黒い、目の大きなのような男である。やにもったいぶっていた。まあ精出して勉強してくれと云って、しく大きな印のった、辞令をした。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
また大婚式記念郵便切手の発行せられし時都人各近鄰の郵便局に赴き局員にひて、記念当日の消印を切手にせしむ。南岳春画を描きたる絵葉書数葉を手にし郵便局の窓にりて消印を請ふ。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
と是から血を出し、姓名の下へすとはい事をしたもので、ちょいと切って、えゝとるので、な事であります。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)