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捺
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なす
ふりがな文庫
“
捺
(
なす
)” の例文
彼はほんの一瞬間、乾いた彼の唇の上へこの蝶の
翅
(
つばさ
)
の触れるのを感じた。が、彼の唇の上へいつか
捺
(
なす
)
つて行つた翅の粉だけは数年後にもまだきらめいてゐた。
或阿呆の一生
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
唇から付いたんなら、もう少し
薄
(
うつ
)
すり付きますが、筒の口は紅が
笹色
(
さゝいろ
)
になつてゐるほど付いてるでせう。それは、紅皿から指で筒の口へ
捺
(
なす
)
つたものに相違ありません
銭形平次捕物控:011 南蛮秘法箋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
己
(
おのれ
)
が手に
塗付
(
ぬりつけ
)
て
笈笠
(
おひがさ
)
へ手の跡を
幾許
(
いくつ
)
となく
捺
(
なす
)
り付又餞別に
貰
(
もら
)
ひし
襦袢
(
じゆばん
)
風呂敷
(
ふろしき
)
へも血を塗て
着
(
き
)
たる
衣服
(
いふく
)
の所々を
切裂
(
きりさき
)
これへも血を
夥多
(
したゝか
)
に
塗付
(
ぬりつけ
)
誰
(
たれ
)
が見ても
盜賊
(
たうぞく
)
に切殺れたる
體
(
てい
)
に
拵
(
こしら
)
へ扨犬の
死骸
(
しがい
)
は
壓
(
おもり
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
唇から付いたんなら、もう少し
薄
(
うっす
)
り付きますが、筒の口は紅が笹色になっているほど付いてるでしょう。それは、紅皿から指で筒の口へ
捺
(
なす
)
ったものに相違ありません
銭形平次捕物控:011 南蛮秘法箋
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
捺
漢検準1級
部首:⼿
11画
“捺”を含む語句
捺染
捺印
捺塗
捺羅僧伽補多跋摩
捺摺
押捺
金箔捺
鰻捺
印捺
跋捺囉嚩底
空捺
盲判押捺
捺草
捺羅僧伽
捺染物
捺形
捺印者
捺印的
御捺印