或阿呆の一生あるあほうのいっしょう
僕はこの原稿を発表する可否は勿論、発表する時や機関も君に一任したいと思つてゐる。 君はこの原稿の中に出て来る大抵の人物を知つてゐるだらう。しかし僕は発表するとしても、インデキスをつけずに貰ひたいと思つてゐる。 僕は今最も不幸な幸福の中に暮ら …
作品に特徴的な語句
ひやや 唐黍からきび がほ くろず をは 一行いちぎやう には 執拗しつえう ごく おびやか 薄明うすあかる さいな とほ あらは がく わづ すさ たん 夭折えうせつ なす むらが 襖側ふすまぎは さは かさな 頬杖ほほづゑ きずつ 卓子テエブル フイート 咄嗟とつさ くは 墨画すみゑ 宦官くわんぐわん もつと おれ 希臘ギリシヤ やみ しひ かし つか すぐ 羅馬ロオマ 羨望せんばう つばさ 老獪らうくわい おほ 薄氷うすらひ 見慣みなら さへぎ ペエジ しか 一宇いちう 一罎ひとびん 伽藍がらん たたず とりこ 刹那せつな 剥製はくせい 匇々そうそう 可也かなり 和蘭オランダ のど 如何いか むし つく ほろ おもむ たちま おさ 揚句あげく やす しばら 木末こずゑ いま あんず 柘榴ざくろ 梯子はしご かせ むね しら 椰子やし