“唐黍”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とうきび45.5%
たうきび18.2%
もろこし12.1%
たうもろこし9.1%
とうもろこし9.1%
からきび3.0%
もろこしきび3.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
路々みちみち唐黍とうきび畑も、おいらんそうも、そよりともしないで、ただねばりつくほどの暑さではありましたが、煙草たばこを買えば
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
また「麦秋」という訳名であるが、旱魃で水をほしがっているあの画面の植物は自分にはどうもきび唐黍とうきびかとしか思われなかった。
映画雑感(Ⅳ) (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
七月の上旬である。唐黍とうきびのからからとうごく間に、積層雲の高い空がけきッた鉄板みたいにじいんと照りつけていた。
大谷刑部 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
白き月指さす吾子あこ唐黍たうきびの実の房にすら脊丈及ばず
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
おもしろの髪は唐黍たうきび白髪の老い行く時に黒しといふもの
長塚節歌集:2 中 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
唐黍たうきびは採りてたうべよ留守のほど
桃の雫 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
もとより人のよりも高い唐黍もろこしが茂っているのですから、何ものだかはっきり分りません。
(新字新仮名) / 久米正雄(著)
わだちの跡の深く刻まれた畦道は行くに従つて次第に低くなると共に、両側の畠は次第に高く、やがて見上げられるやうになつて、一列に唐黍もろこしの茎の立並んだ土地の側面は、尾花や小笹の生茂つた崖になつてゐました。
畦道 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
頭には黒または唐黍もろこし色の毛をかぶっていた。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
唐黍たうもろこしにほひなり
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
唐黍たうもろこしげてゐやう。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
隠元いんげん藤豆ふぢまめたで茘枝れいし唐辛たうがらし、所帯のたしのゝしりたまひそ、苗売の若衆一々名に花を添へていふにこそ、北海道の花茘枝、鷹の爪の唐辛、千成せんなりの酸漿ほうづき、蔓なし隠元、よしあしの大蓼、手前商ひまするものは、皆玉揃ひの唐黍たうもろこし云々うんぬん
草あやめ (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
畠の中の茄子なす唐黍とうもろこし、南瓜の実にとり包まれた別家の主婦は、そう云ってかがみ込んだ。
悪戯いたずらこうじて、この節では、唐黍とうもろこしの毛の尻尾しっぽを下げたり、あけびを口にくわえたり、茄子提灯なすびぢょうちん闇路やみじ辿たどって、日が暮れるまでうろつきますわの。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
この頃源女は大薮を出て、唐黍とうもろこし畑の向こうを歩いていた。
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
或薄ら寒い秋の日の暮、彼は一本の唐黍からきびたちまちこの画家を思ひ出した。
或阿呆の一生 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
甲斐の國は青田の吉國よくに桑の國唐黍もろこしきびの穗につゞく國
長塚節歌集:2 中 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)