唐黍もろこし)” の例文
見るとその畑の中に、何やら黒く動くものが見えました。もとより人のよりも高い唐黍もろこしが茂っているのですから、何ものだかはっきり分りません。
(新字新仮名) / 久米正雄(著)
わだちの跡の深く刻まれた畦道は行くに従つて次第に低くなると共に、両側の畠は次第に高く、やがて見上げられるやうになつて、一列に唐黍もろこしの茎の立並んだ土地の側面は
畦道 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
頭には黒または唐黍もろこし色の毛をかぶっていた。腰には一本の塗りざやの刀をしていた。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
わだちの跡の深く刻まれた畦道は行くに從つて次第に低くなると共に、兩側の畠は次第に高く、やがて見上げられるやうになつて、一列に唐黍もろこしの莖の立並んだ土地の側面は
畦道 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)