唐黍たうきび)” の例文
いまだと早速さつそく千匹屋せんびきやへでもおろしさうなものを、川柳せんりうふ、(地女ぢをんなりもかへらぬ一盛ひとさかり)それ、意氣いきさかんなるや、縁日えんにち唐黍たうきびつてかじつても、うちつたすもゝなんかひはしない。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
おもしろの髪は唐黍たうきび白髪の老い行く時に黒しといふもの
長塚節歌集:2 中 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
寂しさやいつか挿したる酒甕の唐黍たうきびの花も盛り過ぎたり
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
唐黍たうきびは採りてたうべよ留守のほど
桃の雫 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
唐黍たうきびの金髪が早やふさふさと秋風に揺れる前に並ぶ子
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
白き月指さす吾子あこ唐黍たうきびの実の房にすら脊丈及ばず
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
唐黍たうきびあたまあこなつた。
とんぼの眼玉 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)